私は尋常性乾癬という皮膚疾患を子供の頃から持っていて、今じゃもう仕方がねぇなぁ〜くらいの気持ちで乾癬とのおつきあいを果たしているのですが、(笑)
今思うとあの頃、乾癬が原因で嫌なことがあったな、辛いことがあったなと感じることが多々あったので、そのことを綴ってみようと思います。
(もちろん今でも乾癬はつらいです。)
乾癬持ちの人、家族や友人など周りの人に乾癬を患っている人はもちろんのこと、乾癬を知らない方に共有できたらと思います。
乾癬とは何
まず最初に乾癬とは何じゃ?ということから簡単に説明します。
乾癬というのは免疫機能が関わっているらしく、免疫に異常をきたしやすい体質を持っている人に、環境のストレスなどの刺激が加わることで乾癬を発症すると考えられているそうです。
皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が異常に活発になりすぎて、通常の10倍の速さで皮膚が作られていきます。
そして皮膚の表面に角質が積み重なって、皮膚が白く厚くなっていきます。
それが剥がれ落ちることを鱗屑と言います。
それがボロボロとこぼれ落ちで、また皮膚が作られて行ってまた過剰にはげ落ちていく症状を乾癬といいます。
物心着く頃から乾癬でした。
私は物心ついた幼い頃から乾癬を患っていました。
当時それを私はもちろん周りの親や大人も乾癬というものだとは分かっていませんでした。今みたいにネット社会ではなかったですし。
そのころはお恥ずかしい話なのですが、陰部にかゆみ、荒れがあって
おばあちゃんにソンバーユを塗ってもらってました。
ソンバーユってわかりますか?
我が家では保湿に親が常に常備していた保湿クリームです。
それを塗ってもらっていました。
あんまり覚えてなくて曖昧なのですが、たまに足にもできていた気がします。
その頃は無自覚で、(幼いから当たり前ですが。笑)大して何も思ってなかったのですが、ここまで乾癬というものが自分のパーソナリティの一部として存在するとは思っていませんでした。
小学生低学年の時
まだ、無自覚でそんなに気にする事もなく過ごしていました。
この頃は頭部にでき始めて、一時期おでこまで広がっていたのを曖昧なのですが覚えてます。
さすがに先生も気になって、聞かれたことがあるのですがその時は名称も全くわからなかったのでアトピーと答えていました。
親がそう言っていたり、先生がアトピーだと思っていたのだと思います。
今でも覚えている傷ついた出来事
確か小2くらいだったと思うですが、学校で休憩時間の時にクラスメイトの女の子とおしゃべりしていた時に
「(私)ちゃんってお風呂はいってるの?」
と不意に、言われたんです。
その言葉だけは覚えていて、自分って不潔に見られてるんだって
当時は言語化もできてはいないですが、潜在意識の中では覚えていて、自分は恥ずかしい存在なんだって曖昧にですが、そう感じるようになってしまう出来事になりました。
今でも思い出せるくらいですからねぇ。あの頃の私はきっと恥ずかしくて、悲しい思いをしたと思います。
正直いうとあの頃はあんまりお風呂が好きではなくて、いつも駄々こねて入っていました。笑
かといって、3日も4日も1週間もお風呂に入らないってことはなかったですし。
頭皮に乾癬ができてしまうと乾癬の症状で鱗屑といってフケのような白い粉ができてしまうので、
それを見てお風呂入ってないって思われるのも仕方がないことだと思います。
その頃からもう、自分は他の人なんか違うと感じるようになっていました。
小学生中学年の頃
友達に言われたプールの授業での出来事
ある日プールの授業があって、私は欠席っていうんですかね、プールに入らない組だったんです。その時、入らない組グループでおしゃべりをしていた時に何かのきっかけで髪の毛の話になったんです。多分白髪があるかないかみたいな。笑
その時に
「(私)ちゃんは髪の毛白いよね〜。笑」
って言われました。
その時も”不潔”っていう意識のある言葉で言われたのを覚えてます。
その時は午後の授業で、授業が終わって帰宅時間で帰る時に目に涙を浮かべてました。
その時いつも一緒に下校していた子に「何で泣いてるの?」って聞かれて
「目薬、目薬」って私は言ってました。苦笑。
きっと帰る時まで泣くのを我慢してたんだと思います。あの時の情景を今でも覚えてるんですよねぇ...。
その時は2人の友達に言われたような気がします。
その友達は大して悪気もなく言ったんだと思うんですけど、子供特有の無自覚に人を傷つけることを言ってしまう純粋さというか、無邪気さというか...。仕方ないのですがそうゆうので傷つくことがありました。
だからと言ってその友達の仲が悪くなるとかではなく、それ以降も普通に仲良く遊んでたんですけれどね。笑
私も無自覚なんですよねぇ。子供だったので。とほほ。
ある友達は何も言わずに肩に落ちた鱗屑をはらってくれていた
その頃は確か小3くらいで頭皮の乾癬が悪化していました。
なので肩に鱗屑がボロボロこぼれるんですよね..。
白い粉がボロボロ落ちてたらやっぱり不潔じゃないですか。
冬の時期は最悪で、私が通っていた学校は制服で色は黒だったのでものすごく目立つんです。
ポロシャツは白なので、春夏秋はそこまで気にせす過ごせるんですが、冬になってジャケットを羽織らなくてはいけなくなるのが本当嫌でした。
でも、いつも一緒にいた親友だった友達は気にせずに目立った時は肩に落ちた鱗屑を手ではらってくれていたんです。
普通に考えたら汚いじゃないですか?
その当時は何とも思ってなかったですが、今思うと有り難かったなと感じます。
小学生高学年の頃
高学年になりだすと多感になるので、乾癬が嫌でしたねぇ。
病院へ行っても治らない、慣れと諦め
もちろん親が病院へ連れて行ってくれていた時期もありました。
ステロイドの塗り薬を貰って塗っていました。塗ればその一時期はすごい治るんです。でも、塗るのを忘れたり、塗るのをやめればすぐに乾癬は再発してました。
どうせ行ってもまたできる。めんどくさい。って感じで病院へ行かなくなりました。
物心ついた時から乾癬なのでこれが当たり前みたいになってしまっていました。
突然出来はじめたらもちろんびっくりして病院へ行くと思うんですけどね、慣れってある意味こわいですね。
私は頭部に主にできてて、全身にできるほどひどくはなかったですし、乾癬は別に命に関わることではなかったので、病院へ行くことはなくなっていきました。
(本当にひどくなった時だけは行ってましたけどね。)
本当にショックだった父親に言われた一言
私の親は共働きで飲食店を経営していました。
よく学校のない土日はお店について行って時間を過ごしていたのですが、その時も頭皮の乾癬がひどくて肩に鱗屑がボロボロと落ちていたんです。その時に父が肩をはらってくれたんですけど、その時に
「お礼は?」
と言われました。
何だかショックでした。今思い出してもショックでした。やっぱ汚いんだなって思いました。自分って汚いんだって思いました。
あの時は「ありがとう」と言いました。
そう思うと母と姉はいつも無意識に叩いてくれていたのかもしれません。
父は仕事人間で、子供にあまり関心を持たない人でしたので、そのせいもあってかなのか、まぁ仕方ないのですが、傷ついた出来事でした。
あの頃は言語化もできないし、忘れていても、こうゆう些細な出来事が今でも潜在意識の中で棲み着いてることがありますよね。
私の自尊心の低さは親にこうゆう扱いをされたことにも原因があるなぁと書いてて思いました。
それぐらい乾癬は私のパーソナルな部分に根付いてます。
乾癬は自尊心を下げてしまう原因にもなるんです。
2次災害が加わるというか、何というか。他者から言われる言葉で傷ついて、認識していくので、どうしても自分は汚いっていう感覚が今でも根付いて拭えないです。
乾癬だけが原因ではないとは思いますけどね。
一番後ろの席になりたかった
学校ではとにかく頭皮の乾癬のことを気にしていました。
私は一番後ろの席に、とにかくなりたかったんです。
なぜかというと後ろの席の人に私の背中を見せたくなかったからです。
鱗屑は肩に落ちてしまうのでどうしても後ろの人に見られてしまいます。それが恥ずかしかったし、フケだ汚いな〜って思われるのもものすごく嫌だったし、言われてしまうのではないか?と思っていつも神経を使っていました。
休憩時間にこっそりはたいてた
なので、休憩時間になるとバレないようというか、無意識にはたいて授業中は頭を掻くのを我慢していたと思います。
そう、乾癬ってすごく痒いんです。特にストレスを感じている時だったり、逆に我慢している時は気が抜けてホッとしてる時に掻きむしってしまいます。
中学生の頃
やっぱり遺伝的なもの?私の姉も乾癬を発症した
そういえば私が中学の頃の話なのですが、
姉が高校へ入学し行きだして、父の自営業の仕事を手伝うようになりだした頃に乾癬を発症しました。
姉の場合は爪にできる乾癬にもなり、病院へ行って紫外線を当ててもらっていました。
乾癬は紫外線を当てると治るんだそうです。
確かに夏は紫外線を浴びるので乾癬が治ります。
そんな感じでやっぱり乾癬は遺伝的なことが関係してるんだと実感しました。
今思うと、姉も慣れない初めての仕事をやらされていて、その上定時制の学校へ通っていましたから相当ストレスが強かったのだと思います。それが引き金になって乾癬という目に表れるような症状になってきたのだと思います。
そして乾癬という言葉を知ったのは姉が病院へ通ったことで、初めて名称を知ることになりました。
乾癬は感染しないですけど、やっぱり初めて聞いた時は
え、カンセンなの?感染するの?
って思いましたね。笑
(感染は断じてしません!)
校則が厳しくて髪を結ばなくてはいけなかった
私が通っていた中学校は校則が厳しく髪の毛が肩に当たれば必ず結ばなければなりませんでした。
二つ結びがしたいのに、できなかった
私は髪の毛を伸ばしていたので結んでいたのですが、ほぼいつも一つ結びでした。
なぜかというと二つ結びだと分け目から頭皮が見えて、乾癬がバレるから。
中学の頃も小学生の頃とほぼ変わりなく乾癬を患っていました。
思春期も合間って、乾癬のことが恥ずかしかったです。当時言語化はできてはなかったですが、これも潜在意識の中で乾癬のことが負い目に感じていました。小学生の時よりも他人の目を意識するようになりました。
私は二つ結びがしたかったです。だって二つ結びの方が可愛いじゃないですか。笑
していた時もあったんですが、乾癬のことが気になりだしてからは二つ結びをしたくてもできなかったです。
またもや、やってくるよ白髪トークからの嫌な記憶
よく、なんでかあるあるなのか白髪があるかトークになってた時に、
「(私)ちゃん、白髪あるからとってあげる〜」
と友達じゃなくて、友達の友達くらいの関係性の人が私の髪の毛に白髪があるからと近寄ってきました。
なぜだったか忘れたけどその時、数人の子に囲まれて私の頭部を見られ続けてたあの光景が地味に今でも嫌だったなぁっていう記憶に残ってるんです。
きっとフケがすごいな、汚なって思われたに違いないって思ったし怖かったです。
なので、頭部を他人に見られそうになると不安だし、他人に髪の毛を触られるのは嫌いです。
当然美容院も苦手です。(コミュ障なのもありますけどね。笑)
乾癬のことを言われてキレて泣いてケンカをする
確か運動会の練習時間の休憩の時に、体操座りして友達とおしゃべりしてたんです。
その時に乾癬のことを言われて、笑われて、ものすごく怒って泣いてキレた記憶があります。苦笑
こうゆう、些細な出来事が何度か積み重なっているから
やっぱり自分は汚いし、恥ずかしい存在だなって感じるようになっていっちゃいますよ...。
何度この感覚を味合わなきゃいけないんだろうって感じですよ、書いてて。
でも仕方がない、子供だったし。
その後その友達は謝ってくれたので、仲直りはできたんですけどね。笑
また、何も気持ち悪がらず肩に落ちた鱗屑(フケ)を叩いてくれた友達
そういえば、何も言わずに私の肩に鱗屑(フケ)が目立ったら、何気なく叩いてくれる友達がいました。
普通だったら汚いじゃないですか?
でもその子は叩いてくれたなぁって書いていたら思い出しました。そうゆう人が一人いてくれただけで本当ありがたいことです。
そういえば、自分自身でも病名とか具体的なことがわからなかったので、あの頃は乾癬のことを持病なんだぁって言っていました。
....そんな感じで幼少から中学生の時の私の乾癬記でありました。
書き綴ってみると、やっぱり乾癬ってつくづく自分のパーソナリティな部分に関わっているなぁって感じました。
そしてやっぱり無知なことが自分自身を傷つけることになるし、周りの人にも誤解が生まれてしまうので、
身近な人に乾癬の方がいたり、もしかしたら乾癬かもな?と思う人がいた時に
不潔な訳じゃなく、乾癬なんだな、と認識されるようになっていけばいいなと思います。
また、思い出したエピソードなどあれば追加していこうと思います。
書いていたら芋づる方式で思い出して長くなったので、 笑
高校生〜をまた次回に綴ろうと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
p.s高校生〜現在までの記事を書きましたので
読んでいただけたら幸いです。*